以前お話しした「話が急展開のおばあちゃん」覚えていますか
とても楽しそうに話し始めたのに最後は悲しい話になってしまうおばあちゃん
そのおばあちゃんの歩行訓練の時のお話しです
いつものように15mほどの長い廊下を杖を使用したおばあちゃんと歩行訓練をしてました
その廊下には手すりが付いており、その手すりは木で作られていました
以前から何度もこの廊下で歩行訓練をしているのですが、その日のおばあちゃんは違いました
ふと立ち止まり、その木の手すりをまじまじ見始めました
「どうしたんですか」と僕が聞くとおばあちゃんは
「いまどき木の手すりなんて珍しいね~」
そう言って杖を僕に渡してきました
「そうですね、やっぱり木だとぬくもりが・・・」
と、僕が言いかけている途中でおばあちゃんが急に
「本当に珍しいよ~しかもしっかり着いてるね~」
そう言いながら両手で手すりを持ち、まるで綱引きでもするように、全体重を足に乗せて手すりを引っ張り始めたのです
「ほらっほらっほらっ」ともうノリノリで
とうてい99歳のおばあちゃんがする事ではありません
もうびっくりです
もちろんそんな程度では手すりは取れませんが手を滑らせては大変と思いそっとおばあちゃんの背後につきましたが
そんなことはまったく気にせずおばあちゃんは全力で引っこ抜こうとしてます
引っこ抜けない事がわかると感心したように
「ちゃんと着いてるね~」と嬉しそうに歩き始めました
しかもそれを場所を変えて片道3回、往復で6回繰り返しました
いやぁ~本当に抜けたらどうするのさ(苦笑)
一口メモ
握力は測定器さえあれば簡単な動きで安全に測定する事ができます。その為、高齢者の筋力測定に適しており、しかも、握力は下肢の筋力やその他多くの部位の筋力と相関関係が高いため、全身の筋力の程度を知るための指標として使用する事ができます。
デイサービスなどで握力を毎月測定するのは、このような理由から行っている場合が多いです。
目的は、今の握力を維持出来ているかが大事ですので、平均の握力と比べる必要はありません。